2010年02月08日

ハイチ地震レポートNo.26

 ハイチのベルリーブ首相は、この度のハイチ地震による死者が21万人を超えたと発表しました。2004年のスマトラ沖地震津波災害では全部で13カ国に被害が及ぼし、22万人を超える死者となりましたが、ハイチのように1国で21万人を超える死者を数えるというのは、残念ながら過去最高の被害となってしまいました。
 映像を見る限りでは、阪神・淡路大震災と同様、倒壊した建物の下敷きになって亡くなったケースが圧倒的だろうということは、容易に想像できます。

 世界でも最貧国と言われてきた国なので、地震を想定しての耐震などほとんど考えていなかったのかも知れない。でも、「建物の耐震化」というのは、これだけの多くの犠牲を払って得た大切な教訓なので、ハイチ政府には是非復旧過程では耐震を必須条件とするくらいの住宅再建計画を打ち出して欲しいと強く提案したい。日本の専門家が安価な方法で「ローコスト耐震工法」というものも提案されているので、是非この機会に国連がこういう工法を採用して、無条件に近いほどの支援をして欲しい。また、南米コロンビアには、小口融資を伴って、低所得者向けの住宅建設を手伝うNGO(セル・ビビエンダ)もあるので、そうした経験を導入してハイチに技術移転を積極的に検討して欲しい。日本がハイチに貢献できることは、山ほどあることを現政権は気づいて欲しいものです。

 過去の資料を繰っていると、2009年4月に出された「ISDR国際防災戦略会議」からのトピックスに「素晴らしいカリブ人」という小見出しがあった。内容は、「国連ISDRは、2009年4月3日にカリブ海沿岸諸国と連携して開かれた災害リスク削減に関する特別委員会の第7回技術会合に参加した」というものです。この関連を調べようと思い検索すると、(手前味噌で恐縮ですが)なんと”CODE World Voice”の「長期的視点でのハイチ再建」という情報が出てきました。UNISDRの情報だから当然なのかも知れません。で、1月22日のUNISDRからの情報は、「UNISDRは、ハイチを災害に強い国へと変えていこうという活動を行う予定としている。減災への取り組みは、2005年に日本で行われた兵庫行動計画などのようにすでに国際的に行われている。」という内容です。
(詳しくは”CODE World Voice”を)

 先述の兵庫行動枠組みが採択されたのも、このKOBEの地で2005年に国連防災世界会議が開かれたからであり、そういう意味でもハイチ地震と日本およびこのKOBEの地との関連は大変意義深いものがあると言えます。一日も早い復興を願うものです。

以下は、23号から紹介しているニュース(THE JAPAN TIMES/Michelle Faulポルトープランス AP)の続きである。

−USAID(米国国際開発庁)の指導の下、外国政府は独自の事業を創設し、ハイチ政府の腐敗を避けるため、国際援助をNGOを通して実施することにした。そしてハイチでは、1万以上のそうしたNGOが少なくとも1970年代から活動をしているが、成果は少ししか出ていない、とVirginia大学のRobert Fatton Jr.(『ハイチの終わらない民主主義への移行』の著者)は言う。国際社会は、その資源をNGOに注ぎ込む代わりに、優先順位を変えて、ハイチ人による永続的な国家組織の創設を援助することに集中しなければならない、とFattonは言った。
 TexasのFassは、彼が考える解決法、つまり大規模移住計画は、米国やヨーロッパ、他の世界の国々が、300万から400万人のハイチ人に対して、その門戸を開けようとしないから非現実的だろうと認めている。救済が可能なら、それは主にハイチ国内で行われなければならない。とFassはいう。さもなければ、世界はより不安定になり、より多くの暴力が起こり、他のカリブ海の沿岸地域や米国へのボートピープルの殺到が起こるでしょう。
 ハイチの農業の基本であるキブツ方式を復興させることは、ハイチ人にとって親しみのもてることでしょう。ハイチではその伝統の「コンビット」*により、人々は収穫や植え付けや子供の世話や料理などの仕事を、相互に分かちあってきました。とSoukarはいう。ハイチの政府は早急に、ポルトープランスから郊外への大量脱出に抗う流れをつくる行動をしなければならない。人々に(ハイチに)残る勇気を与えるよう、資源を供給しなければならない。と彼はいう。「私たちはここハイチでの物事のやり方を抜本的に変えなければならない」とSoukarはいった。−
*ハイチの人は、どちらかと言えば単独ではなく他の人と一緒に働くのが習慣で、これを現地ではCombit(コンビット:協働)という。
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