2010年08月02日

ハイチ地震レポート No.44

メーリングリストでもご案内しておりましたが、8月1日、CODEの事務所にて「ハイチ地震の被災者によるグループ“ACSIS”の支援活動〜ハイチから学ぶ〜」と題した寺子屋セミナーを行いました。

富田林在住のハイチ人、ピエールマリさんと岡智子さんを講師にお招きし、ピエールマリさんが友人のルシアンさんと共に立ち上げられた「ACSIS」という団体の活動についてお話しいただきました。

ピエールマリさん自身、1月12日の地震でお姉さんと弟さんと亡くされた被災者です。自分だけ何もしないで日本にいるわけにはいかないという気持ちから、支援活動を始められました。

ACSISは被災者に食糧や、雨よけとなるブルーシートを配布しました。こうした物資を配るだけではなくて、しんどいときだからこそ、他の人のことを思いやる気持ちを忘れないようにしようというメッセージを伝えたかったと、ピエールマリさんは言います。

ハイチ政府や多くのNGOが活動をしていますが、今だテント暮らしをしている被災者も多く、なかなか状況が改善されていません。そのつらい状況を、ACSIS代表のルシアンさんは手紙にこう綴っています。

「・・・120万人の子どもたちには希望が無く、学校へ行くこともできず、その将来を思うと苦しい状況にあります。200万人の若い女性も学校や大学に続けて通うことができず、80万人の人は仕事がありません。」
「このような生活状態に納得のいく人などいません。被災者は1月12日以降、より苦しい状況にあります。みな被災者を支援することを日々忘れてはならないと思っています。」
「一人の苦しみはすべての人のものだということをいつも忘れないで下さい。なぜなら、一人の人と他の被災者との相互関係によって、より良い生活にたどり着くことができるからです。・・・」

復興に向けて、ハイチの人たちが自らの手で地域を再建するための仕事を生みだすことが大切だと、ピエールマリさんは考えています。また、ハイチは人口の半分近くが18歳未満であり、子どもがとても多い国です。被災した子どもたちが学校に行けるようになり、希望を持てるようになることが大切だと、ルシアンさんからの手紙にも書かれています。

CODEも引き続き、ハイチの復興支援活動を続けてまいります。
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2010年05月20日

ハイチ地震レポート No.43

【ハイチ復興支援コンサート】神戸で開催

5月19日夜、神戸で「ハイチ地震復興支援コンサート」が開かれました。

これは1月12日に起きたハイチ地震の復興支援として、元駐日ハイチ大使のマルセル・デュレ氏とハイチ文化交流の会(福山市/NPO法人e&g研究所内)代表の手島裕さんが企画されたもので、収益は全額ハイチ支援に使われます。

14日に山口で始まったツアーは、あとは名古屋(21日)、横浜(22日)、東京(23日、24日)を残すところとなっています。
※詳細はこちら→ http://ww41.tiki.ne.jp/~e-and-g/

デュレ氏は冒頭に、地震は大きな被害をもたらしたが、再建に希望を持って取り組むチャンスであり、より良い国を作りたいとの思いを述べられました。また、日本の支援に感謝され、「日本の皆さんひとりひとりにどのような支援ができるかと訊ねられたら、こう答えます。毎朝飲むその一杯のコーヒーを、ハイチ・コーヒーに変えて下さい。それだけでハイチの農民を助けることができます」。そして、「いつかハイチの人があなたがたを助ける日が来るかもしれません」と、被災地・神戸の人々も経験した"困ったときはお互い様"の心を表されました。

ハイチ国民に愛され、至宝と謳われるAZOR(アゾール)さんのコンガ(打楽器)の演奏と歌声は、心に深く響く素晴らしいものでした。また、歌手Sara Renelik(サラ・レネ
リック)さんは、地震から立ち上がるハイチの人々の力強い心と勇気をダンスと歌で表現され、参加者に感動を与えました。残りのツアー日程は限られていますが、コンサートに参加できる方には、ぜひ美しいハイチの文化を直接肌で感じていただきたいと思います。

* * *

さて、ハイチの被災地では、各支援機関が仮設住宅の建設やキャンプの管理に力を入れています。その中で、地元のコミュニティの力を活かし、それぞれのコミュニティのニーズに合ったきめ細かな支援を行うための取り組みがIOM(国際移住機関)によって行われています。

UNOCHA(国連人道問題調整事務所)のReliefWebに掲載されていたレポートの日本語訳を「CODE World Voice」上で紹介していますので、ぜひご覧下さい。

◆ハイチ:IOM、避難キャンプの生活向上に向け、国中で新たな取り組み
http://codeworldvoice.seesaa.net/(日本語)
http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900SID/MDCS-85KDDP?OpenDocument&rc=2&emid=EQ-2010-000009-HTI(英語)

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2010年04月30日

ハイチ地震レポート No.42

新聞で読まれた方もいらっしゃると思いますが、ハイチの復興支援におけるある取り組みをご紹介します。

4月27日の朝日新聞に、医療NGOのAMDA(岡山市)が、ハイチ国境に近いドミニカの街に義肢支援センターを立ち上げるという記事が掲載されました。
(関連ページ:http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000001004270001

この施設のセンター長として赴任されるのは、義肢装具士の29歳の日本人男性です。この方はJICAの青年海外協力隊の隊員として、ドミニカで活動された経験があるそうです。ハイチ政府によると、この地震で手足を失った人は4000人と言われており、同センターでは今後2年間で300人に義肢を提供される予定です。手足を失った人々は、命を取りとめたことは幸いと思いながらも、精神的なショックを受け止めきれないことがあります。身体が不自由になりそれまでの仕事ができなくなるなど、生計にも影響を与えます。義肢には、そのような人々を精神的にも、身体的にもサポートする役割が期待されます。

さて、この取り組みでもう一つ期待されることは、現地の技術者の育成です。義肢作りの技術を現地のスタッフが習得すれば、これは職業訓練としてもたいへん意味のあることだと思います。2年のプロジェクトが終わった後も、彼らはその技術によって生計を立てられるでしょう。ハイチは震災の前から経済的な困難を抱えており、仕事が無い、失業者が多いという問題がありました。今後の復興、生活の再建という面に目を向けると、人々が生計を立てるための「仕事」は欠かせない課題です。義肢作りのように、被災地のニーズに被災者自身が対応していくなかで、それが職業能力の開発につながったり、さらに仕事の創出になれば、ハイチの復興にとって大きな力になるのではないでしょうか。

「仕事」のエピソードについては、CODEメキシコ人スタッフのクワゥテモックさんも、WFP(国連世界食糧計画)の「フード&キャッシュ・フォー・ワーク」の様子を伝えてくれました。緊急の食糧配布の段階から、仕事と食糧をからめて農業の復興やマーケットの活性化なども含めた長期的な支援を始めているようです。

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<クワゥテモックさんのメールより>
WFPはコミュニティ対象に、「フード&キャッシュ・フォー・ワーク」(労働の対価としての食糧と現金)というプログラムを行っています。コミュニティの人々は、井戸掘りや、洪水防止の溝掘りなど、そのコミュニティが必要とする作業を仕事として行うことができます。労働の対価として、60%は食糧で、40%は現金で受け取ります。
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CODEも、耐震のモデルシェルターの建設を通して現地の方々に技術を学んでもらい、また、そのシェルターを職業訓練施設として利用してもらうといったプロジェクトを考えています。

働くことの報酬はお金を得ることだけではありません。仕事を通して得られる生きがいや自信、自尊心については、被災者に限らず、私たちがふだん身近に感じていることでもあるでしょう。




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2010年04月23日

ハイチ地震レポート No.41

CODEメキシコ人スタッフ、クワゥテモックさんは現在も被災地レオガン(Leogan)を拠点に活動しており、最近は周辺の孤児院への訪問を活発に行っています。地震で建物が倒壊してテントや簡易のシェルターで活動している孤児院も多く、安全な施設の再建が課題となっています。

クワゥテモックさんは訪問先の孤児院でニーズをヒアリングしたりお遊戯やゲームなどを行っていますが、直接ふれ合って遊ぶことで子どもが元気になっていっているようです。このような活動の内容をさらにふくらませ、子どもが楽しみながら学べる防災教育を広めていけるのではないかとも考えています。

彼からのレポートを抜粋してお伝えします。
写真は孤児院の様子を写したものです。
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●4月14日
グレシエ(Gressier)からプティ・ゴアーブ(Petit Goave)までの間(距離約40km)に26の孤児院があり、それらは皆重大なニーズを抱えています。いずれも地震で被害を受け、死者や負傷者が出たところもあります。そこに住んでいる子どもたちは、地震の前と後、二度の被害者だと言えます。

ハイチのような国では、人口(960万人)の約半数が18歳未満で、子どもは最も重要なグループです。貧困と困窮の状況を併せて考えると、孤児院の役割がより良く理解できるでしょう。孤児院は本当の孤児だけでなく社会的孤児、つまり両親がいるにもかかわらず、子どもを養うことができずに孤児院に捨てられた子どもも世話しているのです。だからこれほど多くの孤児院があり、重要な役割を担っているのです。

孤児院のいくつかは、色々な機関から大きなサポートを受けていますが、政府からの支援を受けているところはありません。孤児院が受けているサポートは全てNGOからのものです。

P1070813_s.jpg

●4月15日
昨日、私の友人がアラスカからハイチにやって来ました。彼は毎年メキシコに来て、私の活動団体の子どもたちと遊んでくれている人です。彼はジャグリングがうまく、これを子どもたちに教えて一緒に楽しんでいます。私は彼をレオガン(Leogan)の3つの孤児院に案内しました。もちろん彼はすぐに子どもたちと活動を始めました。

また、キャンプで子ども相手に活動している人達に向けてセミナーを始めました。心理教育的なツールをもっと使って、より良い活動ができるようになるためです。3日間行う予定で、これまでのところ、とてもうまくいっています。

IMG_1502_s.jpg

IMG_1484_s.jpg
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クワゥテモックさんが訪問している孤児院の詳しい情報については、今後も随時ご報告してまいります。


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2010年04月21日

ハイチ地震レポート No.40

1月12日のハイチ地震発生から3ヶ月あまりが過ぎました。
120万人が避難生活を余儀なくされていると言われており、住宅支援は緊急の課題となっています。

震災後、各支援団体がシェルター建設を進めてきており、また、日本政府も9000戸のシェルター建設を予定しています。現在ハイチにいるCODEのクワゥテモックさんも参加している「シェルタークラスター」(被災地でシェルター関連の各支援機関が情報交換を行っている調整会議)のまとめでは、4月12日時点で緊急シェルター(Emergency Shelter)の普及率は96%となっており、数字だけ見ると比較的高いようにも感じられます。
※原文ページ(英語):http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900sid/LYLN-84GN4Q?OpenDocument&emid=EQ-2010-000009-HTI

一方、現地で活動している支援団体の報告によると、数万人規模の大きな避難民キャンプには頑丈なテントが配給されているものの、テントの行き届かない小さな避難民キャンプでは棒にぼろ布を掛けた粗末なテントに暮らしている人もいるそうです(4月21日の毎日新聞)。

ハイチでは、これから本格的な雨のシーズンが始まります。ぼろ布で作った仮の小屋では風雨をしのぐことはできず、ハリケーンが来ればひとたまりもありません。ハイチでは2008年のハリケーンで100名以上の死者が出ていることからも、地震や風雨への耐性を備えた住宅の建設が、新たな被害を出さないために重要となってくるでしょう。

さて、以前のレポートで家を失った50万人が首都郊外などに移住するというニュースに触れ、その移住先で住民どうしのすばらしい助け合いも生まれていることをお伝えしました。もともと住んでいた人々が移住してきた人々を受け入れ、家族のようなコミュニティを築いている場所があるのです(レポートNo.39)。また、テントや仮設住宅、上記のような移住とならんで「ホストファミリー」が、家を失った人への対策として重要な役割を担っているようです。親戚や友人ならともかく、それほど付き合いの深くない人や見知らぬ人だとすると、日本ではあまり想像できない手段ではないでしょうか。そんな支え合いの仕組みがハイチの被災地で生きています。

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